建築面積とは?延床面積や敷地面積との違いをわかりやすく解説!

建築面積とは?延床面積や敷地面積との違いをわかりやすく解説!

記事の目次

  1. 1建築面積・延床面積・敷地面積の違いとは?
  2. 2建築面積とは?
  3. 2.1水平投影面積とは
  4. 2.2一般住宅の場合
  5. 2.3建築面積の計算方法
  6. 3延床面積・敷地面積とは
  7. 3.1延床面積とは
  8. 3.2敷地面積とは
  9. 4延床面積に含まれないもの
  10. 4.1①吹き抜け
  11. 4.2②バルコニー・ベランダ
  12. 4.3③ロフト
  13. 4.4④外階段
  14. 4.5⑤出窓
  15. 5建築面積にひさし・バルコニーは含まれる?
  16. 5.11m以下は含まれない
  17. 5.21m以上の場合
  18. 5.3柱・両側に壁がある場合
  19. 5.4中庭・車庫は含まれる?
  20. 6【建築面積】建ぺい率によって制限される
  21. 6.1建ぺい率とは
  22. 6.2【住居系地域別】建ぺい率
  23. 7建築面積を理解して、後悔しない土地選びをしよう!

建築面積・延床面積・敷地面積の違いとは?

Photo byTheDigitalArtist

建築面積とは建物を真上から見た面積を指します。
建物の各階の床面積を合計した面積を延床面積、建物が建っている土地全体の面積が敷地面積です。

この記事では建築面積・延床面積・敷地面積の違いについて解説していきます。
混合されやすい不動産用語の違いを知って土地選びの参考にしてみましょう。

建築面積とは?

Photo by T.Kiya

建築面積は建物を上から見た際の建物全体の面積のことです。

建物を真上から見た外壁や柱の中心線に沿った水平投影面積が建築面積となります。
そのため建築面積は一般的には建物1階の床面積のことを指しますが2階面積の方が大きい場合は、2階の床面積となるのです。

水平投影面積とは

Photo byipicgr

水平投影面積とは物体に真上から光を当てた際に水平面に映る影の面積のことを指します。
物体に凹凸があっても水平面に投影された影は四角形になるため、屋根や土地が多様な形状になる建築面積を図る際に使用されています。

一般住宅の場合

Photo byPexels

一般住宅の場合は、住宅の真上に太陽が上がった際に地面に映る影の面積を指します。
そのため屋根が三角形でも円柱状であっても、水平投影面積は四角形になるのです。

また建築物を真上から水平面に投影した面積になるため、1階面積ではなく最上階の2階面積や3階面積が建築面積となります。

建築面積の計算方法

Photo bystevepb

建築面積の計算方法は2階建て住宅であれば2階部分・最上階の床面積を計算することで求められます。
しかし建築面積には建ぺい率と呼ばれる土地面積に対する建築面積の上限が定められているので注意しましょう。

建築面積の計算方法

  • 建ぺい率×土地面積=建築面積

延床面積・敷地面積とは

延床面積は建物の各階の床面積すべてを合計した面積です。
対して敷地面積は建物がある土地全体の面積のことを指します。

建築面積と混合されやすい2つの違いについて確認していきましょう。

延床面積とは

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延床面積は建物の各階にある床面積をすべて足した合計の面積です。

2階建て住宅の場合は建築面積は最上階の床面積を指しますが、延床面積は1階と2階の床面積を合計した面積になります。

建物の床面積の合計

Photo byAnnaSvist

延床面積は建物の床面積の合計で表されます。
そのため床面積に含まれない「吹抜け」「バルコニー」「ロフト」などは延床面積に含まれません。
延床面積は床面積に含まれる面積の合計ですので注意しましょう。

施工面積

Photo byPexels

施工面積とは実際に施工した建設工事をおこなったすべての面積のことです。
延床面積では含まれない「バルコニー」「ロフト」などの床面積以外の部分も、施工面積では含まれます。

平屋の場合は建築面積=延床面積

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平屋の場合は建築面積と延床面積が同じになります。

建築面積は最上階の床面積。延床面積は建物の各階にある床面積の合計面積ですので、1階部分しかない平屋の場合は同じ面積になるのです。

敷地面積とは

Photo by12019

敷地面積とは建築物が立っている土地全体の面積のことです。

敷地面積は敷地内すべての面積のことですので、中庭や駐車場など建築物が保有している土地全体の水平投影面積となります。

土地の面積

Photo byGiovanni_cg

敷地面積は建築物が保有する土地全体の面積です

また敷地面積は建築面積と同様に水平投影面積で表しますので、凹凸や斜面があっても計算する面積は四角形になります。
そのため敷地面積は実際の面積より小さくなるかもしれません。

延床面積に含まれないもの

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延床面積は各階の建物の合計床面積となります。
しかし住宅には延床面積に含まれないものがあるのです。
延床面積に含まれないものについて確認していきましょう。

①吹き抜け

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吹き抜けは上階部分に床がありませんので、床面積が存在しません。
そのため吹き抜け部分は延床面積に含まれないのです。

大きな吹き抜けを作ってしまうと吹き抜け部分を部屋にすることができず、その分建物全体の面積が広がって建ぺい率に引っかかる可能性が上がります。
吹き抜けは慎重に設計する必要があるでしょう。

②バルコニー・ベランダ

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バルコニーやベランダは建物の外壁部分にあるため、幅2mまでなら延床面積に含まれません。
バルコニーやベランダを活用することで部屋面積を広げることなく、空間を確保することができるのです。

③ロフト

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ロフトは一定条件を満たせば小部屋収納という扱いになるため延床面積に含まれません。
延床面積に含まれないロフトの条件と次の通りです。

  • 天井が1.4メートル以下の高さであること
  • 部屋全体の床面積の半分未満のロフトであること
  • ロフト内に収納スペースがないこと
  • 電話やテレビなどの接続部分がないこと
  • ロフトに上がるためのハシゴが固定されていないこと
条件を満たしたロフトであれば延床面積に計算されずに、便利な収納スペースとして利用することができるでしょう。

④外階段

Photo byislandworks

外階段も外壁の外に設置されているため、延床面積に含まれない場所です。
しかし延床面積に含まれない外階段は次の条件を満たした場合に限ります。

  • 外階段の長さ半分以上が外壁の外側にあり開放されていること

  • 手すりや壁から外階段の天井までが1.1m以上の高さを担保していること

  • 外階段の高さ半分以上が外気に開放されていること

⑤出窓

Photo byHans

出窓は延床面積に含まれず設置することができます。
しかし延床面積に含まれない出窓は次の条件を満たした場合のみになりますので注意しましょう。

  • 出窓の下端が床から30cm以上の高さがあること
  • 奥行きが50cm未満であること
  • 見付面積(床から1.35cm以上の部分)の半分以上が窓であること

建築面積にひさし・バルコニーは含まれる?

Photo by sybarite48

建築面積には含まれない場所があります。
延床面積と違い下階面積は含まれない建築面積ですが、上階部分でもひさしやバルコニーを含まれないことがあるのです。

建築面積に含まれない「ひさし」「バルコニー」について確認していきましょう。

1m以下は含まれない

Photo byandreas160578

建築面積は外壁や柱で囲まれた床面積が含まれます。
しかし外壁から突き出している長さが1m以下のひさしやバルコニーの場合は建築面積に含まれません。

建築面積を押さえて住宅を建築したい場合は、ひさしやバルコニーの面積を1m以下に抑えることをおすすめします。

1m以上の場合

Photo byThomasWolter

ひさしやバルコニーであっても1m以上外壁から突き出している場合は、建築面積に含まれます。
しかしひさしやバルコニーが1m以上外壁から突き出している際には、先端から1m後退したところまでを建築面積とするので注意しましょう。

ひさし・バルコニー以外の例

Photo byJazella

ひさしやバルコニーのように本来であれば建築面積に含まれない箇所でも、1m以上突き出している場合は、建築面積に含まれることがあります。
ひさしやバルコニー以外にも1m以上突き出していれば建築面積に含まれる箇所を確認しておきましょう。

  • ピロティ
  • ポーチ
  • 外廊下
  • 外階段
ひさしやバルコニー以外でも1m以上の長さがある外壁外の面積は建築面積として扱われるのです。

柱・両側に壁がある場合

Photo bykul2r

ひさしやバルコニーが1m以下の長さであっても柱があったり、両側に壁がある場合は建築面積に含まれます。
あくまで外壁から開放された面積であれば床面積に含まれませんが、柱や壁がある場合は床面積として扱われますので注意しましょう。

中庭・車庫は含まれる?

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中庭や車庫は建築面積に含まれるのか確認していきましょう。

壁や柱と屋根がある部分を建設物として扱われるので、条件を満たせば中庭や車庫であっても建築面積に含まれます。
建築面積に含まれる可能性がある中庭と車庫は注意して設計しましょう。
 

屋根がない中庭場合

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屋根がない中庭の場合は建築面積に含まれません。

しかし中庭であっても屋根と柱や壁があれば建築面積に含まれます。
屋根がない場合は建築面積として扱われませんので建ぺい率に引っかかることもありません。

屋根がある駐車場の場合

Photo byHans

屋根がある駐車場は建築面積として扱われます。
青空駐車場のように中庭に駐車場がある場合は、柱と屋根や壁がないため建築面積には含まれません。

【建築面積】建ぺい率によって制限される

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建築面積は建ぺい率によって制限されます。
住宅を建てる際の建築面積と密な関係にあるので、建ぺい率を理解しておいて土地選びに役立てましょう。

建ぺい率とは

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そもそも建ぺい率とは何かを理解しておくことが重要です。
建ぺい率は建築面積を計算する際に必要となる制限率となります。

建築面積を適性に保つためにも建ぺい率について確認していきましょう。

敷地面積に対する建築面積の割合

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建ぺい率は敷地面積に対する建築面積の割合です。
防火上と住環境配慮を目的として建ぺい率によって建築面積を制限しています。

例えば100坪の敷地面積で建ぺい率70%の建築物だと建築面積の上限は70坪までと定められているのです。

  • 敷地面積(100坪)×建ぺい率(70%)=建築面積(70坪)

建ぺい率は地域ごとに数値が変わる

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建ぺい率は一律で定まっておらず地域によって変動します。
地域で建ぺい率の数値が変わるため、土地を選ぶ際には注意してください。

【住居系地域別】建ぺい率

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建ぺい率は地域によって数値が異なります。
また住居系地域別の建ぺい率は7種類ありますので、それぞれの違いについて確認しておきましょう。

第一種低層住居専用地域

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第一種低層住居専用地域とは日本の都市計画における用途地域の1つです。
低層住宅のための専用地域で小さな事務所や店舗を兼ねた住宅、小中学校を建設することができます。

第一種低層住居専用地域の建ぺい率は「30・40・50・60」%のいずれかです。

第二種低層住居専用地域

Photo byJacekAbramowicz

第二種低層住居専用地域とは主に戸建エリアの専用住宅です。
低層住居のための専用地域ですが150m以下の一定基準を満たす店舗や小中学校を建設することができます。

第二種低層住居専用地域の建ぺい率は「30・40・50・60」%です。

第一種中高層住居専用地域

第一種中高層住居専用地域は主に中高層住宅のための専用地域です。
低層住居専用地域と違い大学や病院を建設することができ、500㎡までの一定基準を満たした店舗が許可されています。

しかし第一種中高層住居専用地域の建ぺい率は「30・40・50・60」%と低層住居専用地域と違いありません。

第二種中高層住居専用地域

第二種中高層住居専用地域も中高層住宅のための専用地域です。
第一種中高層住居専用地域との違いは店舗の面積が1500㎡まで許可されていることでしょう。

第二種中高層住居専用地域の建ぺい率も「30・40・50・60」%となります。

田園住居地域

Photo byJosepMonter

田園住居地域とは田園風景と周辺にある低層住宅を守るための専用地域です。
貴重な自然風景を守るために良好な環境を維持しており、田園住居地域で生産された農産物を扱う店舗であれば500㎡以下の面積で建設することが許可されています。

田園住居地域の建ぺい率は「30・40・50・60」%です。

第一種住居地域

Photo bySkitterphoto

第一種住居地域は主に住居のための専用地域です。
住居環境を守ることが目的ですが、3000㎡以下の店舗・事務所・ホテルなどを建設することができます。

第一種住居地域の建ぺい率は「50・60・80」%です。
 

第二種住居地域

Photo byRosy_Photo

第二種住居地域は住宅環境を守りながらオフィスや商業施設が調和している地域です。
第一種住居地域と違い店舗・事務所・ホテルの他にもカラオケボックスなど商業施設を建設することができます。

第二種住居地域の建ぺい率は「50・60・80」%と第一種と違いありません。

準住居地域

Photo byDustytoes

準住居地域とは道路沿いの商業施設と住居が調和している地域です。
主に自動車関連施設が住居と合わせて建設されており、住居環境と調和していれば第二種住居地域以上の建設も制限されていません。

準住居地域の建ぺい率は「50・60・80」%となっています。

建築面積を理解して、後悔しない土地選びをしよう!

Photo bypixel2013

建築面積・延床面積・敷地面積それぞれの違いを理解して土地選びをしましょう。

建築面積は地域によって建ぺい率が異なりますので注意する必要があります。
建ぺい率の制限に引っかからないためには、建築面積を抑える工夫が必要です。

またひさしやバルコニーなど建築面積に含まれない箇所については、事前に確認しておきましょう。

建築面積について理解を深めて、土地選びに役立ててみてください。

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