自営業・個人事業主が住宅ローンを借りられる?審査に通るポイントは?
男性
このように自営業の方は、住宅ローンが組みにくいイメージがあります。
住宅ローンを組む際には審査を通過する必要があり、会社員であれば企業の信用度によって審査が通りやすくなります。
対して、自営業だと返済能力を判断しにくく、社会的信用がないため住宅ローン審査が通りにくいです。
しかし、ポイントをおさえれば自営業・個人事業主でも住宅ローンを組むことは可能です。
そこで今回は、自営業や個人事業主の方が住宅ローンの審査に通るポイントと注意点について、詳しく解説します。
自営業や個人事業主の方が住宅ローン審査を受ける際の必要書類も併せて解説しますので、最後まで読んで住宅購入の参考にしてください。
この記事でわかること
- 自営業・個人事業主の社会信用は3期分の所得で判断される
- 年齢や健康状態・信用情報によって、審査通過率が変わる
- 自営業・個人事業主でも通りやすい住宅ローンが存在する
記事の目次
- 1【結論】自営業・個人事業主は住宅ローンを組みにくい
- 2自営業・個人事業主が住宅ローンを組みにくい理由
- 2.1継続的で安定した収入が見込めない
- 2.23期連続の所得で判断される
- 2.3住宅ローン審査に消極的な金融機関が多い
- 2.4ローンや貸付けが多い方は注意が必要
- 3自営業・個人事業主が住宅ローンの審査に通るポイント
- 3.1所得が3期連続黒字で安定している
- 3.2自己資金・頭金を多くする
- 3.3年齢や健康状態に問題がない
- 3.4信用情報にキズがない
- 3.5税金や健康保険料を滞納しない
- 3.6購入予定の物件が古すぎない
- 3.7審査が通りやすい住宅ローン・金融機関を選択する
- 4自営業・個人事業主が住宅ローンを利用する際の注意点
- 4.1所得を減らしすぎない
- 4.2店舗(事務所)兼住宅に対応している物件を選ぶ
- 4.3借入れ後に住宅ローン控除の手続きをする
- 4.4居住用の床面積は50%以上必要
- 4.5毎年の確定申告時に手続きが必要
- 5自営業・個人事業主が住宅ローンを申し込む際の必要書類
- 5.1本人確認書類は「健康保険証」ともう1つ必要
- 5.2収入関係書類は直近3年分を用意
- 5.3物件関連書類
- 6自営業・個人事業主が住宅ローンを組むなら「フラット35」がおすすめ
- 6.1直近1期分のみの所得が審査対象
- 6.2「団体信用生命保険」の加入は任意
- 6.3金利は全期間固定
- 6.4保証料が不要
- 7自営業でも住宅ローン控除を受けられる
- 7.1居住部分は床面積の2分の1以上にする
- 7.2住宅ローン控除額を大きくするほうが節税に有効
- 8自営業・個人事業主が住宅購入する際は計画的に行おう
【結論】自営業・個人事業主は住宅ローンを組みにくい
自営業・個人事業主は住宅ローンを組みにくいです。
社会的信用が高い会社員に比べて、自営業・個人事業主の方は収益が不安定とみなされ、社会的信用が低い傾向があります。
そのため、家を購入する際に住宅ローンを申請しても、審査で落とされる可能性が高いです。
自営業・個人事業主の方が住宅購入をする際には、「なぜ住宅ローン審査を通過しにくいのか?」理由を把握して、対処法を実践しましょう。
自営業・個人事業主が住宅ローンを組みにくい理由
自営業・個人事業主が住宅ローンを組みにくい理由は、次のような要因が関係しています。
自営業・個人事業主が住宅ローンを組みにくい理由
- 継続的で安定した収入が見込めない
- 3期連続の所得で判断される
- 住宅ローン審査に消極的な金融機関が多い
自営業・個人事業主は継続的で安定した収入を見込めないため、住宅ローン審査で落とされやすいです。
住宅ローン審査は3期連続の所得で判断されるため、住宅ローンを申請するまでに計画的な資産運用が求められます。
それぞれの理由を詳しく解説しますので、住宅ローンを組むために資産運用を行いましょう。
継続的で安定した収入が見込めない
自営業・個人事業主が住宅ローン審査で落ちやすい理由は、継続的で安定した収入が見込めないからです。
企業に務める会社員であれば、勤続年数や役職・収入で返済能力を判断できます。さらに会社員は企業から収入を得ているため、仕事を辞めたり企業が倒産したりしない限りは、収入が途絶えません。
対して、自営業・個人事業主は企業の後ろ盾がなく、事業が継続できなくなると収入が途絶える可能性があります。
業種・職種にもよりますが、自営業・個人事業主は収入が流動的で不安定なので住宅ローンを組みにくいです。
3期連続の所得で判断される
自営業・個人事業主が住宅ローンを組みにくい理由は、3期連続の所得で判断されるからです。
多くの金融機関では3期連続の所得をもとに「融資をして回収できるのか?」ローン申請者の返済能力を判断します。
直近で赤字決済を出している自営業の方や、所得が少ない個人事業主の方は、住宅ローン審査で落とされる可能性が高いです。
そのため自営業・個人事業主が住宅ローンを申請する際は、計画的な資産運用で3期連続の所得を黒字にしておく必要があります。
住宅ローン審査に消極的な金融機関が多い
自営業・個人事業主が住宅ローンを組みにくい理由は、住宅ローン審査に消極的な金融機関が多いからです。
金融機関にとって住宅ローンは注力すべき商品であり、金利をめぐる競合との競争も厳しくなっています。
自営業・個人事業主の方を審査する場合は、所得や社会信用度・返済能力の見込みをさまざまな確度から判断する必要があり、融資に消極的な金融機関が多いです。
そのため、自営業・個人事業主の方が住宅ローンを組む場合は、自営業にも積極的に融資をしている金融機関・商品を探す必要があります。
マンション購入を検討されている自営業・個人事業主の方は、理想的な間取りと立地を手の届く価格で実現できる、中古マンションの購入を検討してみてはいかがでしょうか。
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ローンや貸付けが多い方は注意が必要
住宅ローンの他に、ローンや貸付けが多い方は注意が必要です。
なぜなら、住宅ローンを組む際に他のローンや貸付けが残っている場合は、返済能力がないと判断されローン審査で落とされる可能性が高いからです。
自動車ローンや金融機関への貸付けがある方は、関西してから住宅購入をするようにしましょう。
自営業・個人事業主が住宅ローンの審査に通るポイント
自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際には、自己資金や所得を安定させて適切な資産運用をしておく必要があります。
住宅購入をするために、自営業・個人事業主が住宅ローンの審査に通るポイントを確認しておきましょう。
自営業・個人事業主が住宅ローンの審査に通るポイント
- 所得が3期連続黒字で安定している
- 自己資金・頭金を多くする
- 年齢や健康状態に問題がない
- 信用情報にキズがない
- 税金や健康保険料を滞納しない
- 購入予定の物件が古すぎない
- 審査が通りやすい住宅ローン・金融機関を選択する
それぞれのポイントを解説しますので、自営業の方が住宅購入をするための参考にしてください。
所得が3期連続黒字で安定している
自営業・個人事業主が住宅ローン審査を通るためのポイントとして、所得が3期連続黒字で安定している必要があります。
住宅ローン審査では3期連続の所得で収入・返済能力を判断するため、直近の3期連続の所得が黒字でなければなりません。
自営業の方は税金対策として、経費を多く計上したり所得を低く申告したりするケースが多いですが、住宅ローン審査を通過するためには3期連続で黒字にしておく必要があります。
所得が安定していることを証明できれば、自営業・個人事業主の方でも住宅ローンを組めます。
自己資金・頭金を多くする
自営業・個人事業主が住宅ローン審査を通るためのポイントとして、自己資金・頭金を多くしましょう。
自営業・個人事業主が所得に対して多すぎる借入金額で、住宅ローンを申し込むと「返済できない」と判断されて審査で落とされます。
自己資金・頭金を多くすると、借入金額を減額して住宅ローン審査を通りやすいです。自営業の方が借入金額を設定する際には、返済負担率をもとに算出しましょう。
返済負担率とは、年収に対しての年間返済額を示す割合です。下記の計算方法で、自営業の返済負担率を計算できるので、直近の3期連続の所得から返済負担率を算出してみましょう。
自営業の返済負担率計算式
- 返済負担率=年間返済金額÷3年間の平均所得×100
目安として返済負担率が35%以下になるよう、自己資金・頭金を多く用意して借入金額を設定しましょう。
年齢や健康状態に問題がない
自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際のポイントとして、年齢や健康状態に問題がないことが重要です。
一般的に借入時の年齢が上がると、完済時の年齢が高くなります。現役を退いた老後の収入では、住宅ローンの返済が難しくなる可能性があるため、年齢が高いと住宅ローン審査が厳しくなります。
さらに住宅ローンを組む際には団体信用生命保険への加入が求められるケースが多いですが、健康状態が悪いと加入できません。
団体信用生命保険とは、ローン契約者が故人となったり事故で返済が難しくなったりした際に、ローン残高を保証してくれる保険です。
自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際には、年齢と健康状態を審査されることを覚えておきましょう。
信用情報にキズがない
自営業・個人事業主が住宅ローンを借りるポイントとして、信用情報にキズがないことが大切です。
信用情報とは自動車ローンやクレジットカードなどの返済履歴・利用状況から、過去に滞納・債務整理がないか記録している「個人の信用度を判断する情報」です。
過去に家賃やクレジットカード・ローンの返済が滞り、信用情報にキズがある場合は、住宅ローンを組みにくくなります。
自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際には、信用情報にキズがないか確認しておきましょう。
税金や健康保険料を滞納しない
税金や健康保険料を滞納している場合も、住宅ローン審査で落ちやすくなります。
クレジットカードや自動車ローンと同じく、税金や健康保険料を滞納している場合も、信用情報に記録が残ります。
自営業・個人事業主の方は確定申告によって、毎年の所得税・住民税が決定されますが、税金を正しく納税していない場合は住宅ローン審査で落ちやすいです。
自営業・個人事業主が住宅ローン審査を通るポイントとして、税金や健康保険料を滞納しないようにしましょう。
購入予定の物件が古すぎない
自営業・個人事業主が住宅ローンを組むポイントとして、購入予定の物件が古すぎないことが重要です。
住宅ローンを組む際には、万が一にローン返済が難しくなった場合に備えて購入予定の物件を担保に入れます。
しかし物件の築年数が古すぎる場合は、担保に入れても資産価値が低いため、ローンの担保として不十分です。
購入予定の物件が古すぎる場合は住宅ローン審査が厳しくなるため、自営業・個人事業主が住宅を購入する際には築年数も考慮しましょう。
審査が通りやすい住宅ローン・金融機関を選択する
自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際のポイントとして、審査が通りやすい住宅ローン・金融機関を選択しましょう。
先ほど解説した通り、自営業の融資に消極的な金融機関は多く、自営業・個人事業主の住宅ローン審査が厳しいです。
しかし自営業・個人事業主であっても、積極的に融資してくれる住宅ローン・金融機関も存在します。
自営業・個人事業主が住宅購入をする際には、自営業であっても審査が通りやすい住宅ローン・金融機関を探しましょう。
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自営業・個人事業主が住宅ローンを利用する際の注意点
自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際には、計画的に資産運用をして所得・返済能力を適切に審査してもらうことが大切です。
住宅ローンを組みにくい自営業・個人事業主が、できるだけ住宅ローン審査を通過しやすくするためには、いくつか注意点を押さえておく必要があります。
次の注意点を確認して、住宅ローン審査で落とされないよう対策しておきましょう。
自営業・個人事業主が住宅ローンを利用する際の注意点
- 所得を減らしすぎない
- 店舗(事務所)兼住宅に対応している物件を選ぶ
- 借入れ後に住宅ローン控除の手続きをする
- 居住用の床面積は50%以上必要
- 毎年の確定申告時に手続きが必要
それぞれの注意点を確認して、住宅購入に向けて資産運用・所得の調整を行いましょう。
所得を減らしすぎない
自営業・個人事業主が住宅ローンを利用する際の注意点として、所得を減らしすぎないよう注意しましょう。
自営業・個人事業主は必要経費をできるだけ多く計上して、税金対策をする方が多いです。
経費を多く計上した方が、所得を減らして所得税や住民税を節税できます。
しかし所得を減らしすぎた場合は、住宅ローン審査で落とされてしまうため要注意です。
住宅ローン審査は直近の3期連続の所得をもとに、返済能力を判断するため、所得を減らしすぎていると住宅ローンを借りられません。
住宅ローン審査を通過するため、適切な資産運用を行って必要以上に所得を減らさないよう注意しましょう。
店舗(事務所)兼住宅に対応している物件を選ぶ
自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際の注意点として、店舗(事務所)兼住宅に対応している物件を選びましょう。
店舗(事務所)兼住宅に対応している物件を購入すれば、住宅購入費や修繕費を必要経費として計上できます。
さらに水道光熱費などのランニングコストを経費として計上できるため、節税効果が高いです。
店舗(事務所)兼住宅への融資は、金融機関や住宅ローンによっては対応していないケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
借入れ後に住宅ローン控除の手続きをする
自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際には、ローン借入れ後に住宅ローン控除の手続きを行いましょう。
住宅ローン控除とは、年末時点での住宅ローン残高の0.7%を所得税や住民税から控除される制度です。
新築で最長13年、中古住宅で10年間の控除期間が設けられます。
住宅ローンを利用して住宅購入をする場合は、住宅ローン控除の手続きを行ってお得に節税しましょう。
なお住宅ローン控除の適用要件や必要書類は、国税庁が運営するチャットボット(ふたば)に相談して確認できるので、住宅購入前に利用してみてください。
居住用の床面積は50%以上必要
住宅ローン控除を利用するためには、居住用の床面積が50%以上必要です。
店舗(事務所)兼住宅を購入する際には、居住用の床面積が50%以上になるよう注意しておきましょう。
そもそも居住用の床面積が50%以下の店舗(事務所)兼住宅では、住宅ローンを組めないケースが多いです。
住宅ローンはあくまで居住用住宅を対象とした融資なので、店舗や事務所などを対象とする場合は事業用ローンを借りる必要があります。
住宅ローンを利用して店舗(事務所)兼住宅を購入するため、居住用の床面積が50%以上になるようにしましょう。
毎年の確定申告時に手続きが必要
自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際に注意点として、毎年の確定申告時に手続きが必要です。
住宅ローン控除はローンを組めば自動的に控除されるものではなく、毎年の確定申告時に住宅ローン控除の手続きをしなければなりません。
詳しくは、国税庁の「住宅ローン控除を受ける方へ」のページで手続き方法を紹介していますので、確認しておきましょう。
自営業・個人事業主が住宅ローンを申し込む際の必要書類
自営業・個人事業主の方が住宅ローンを組む場合は、次の必要書類を用意しておきましょう。
本人確認書類 | 運転免許証・パスポート・健康保険証など |
住民票 | 発行から3ヶ月以内の原本 |
印鑑証明書 | 残金決済予定日から3ヶ月以内のもの |
確定申告書 | 直近の3期分(付表・収支内訳書・青色申告決算書も併せて提出) |
納税証明書 | 直近の3期分 |
物件に関する書類 | 物件概要書・重要事項説明書・間取り図・土地の公図など |
それぞれの必要書類のポイントを紹介しますので、住宅ローンを組むために用意しておきましょう。
本人確認書類は「健康保険証」ともう1つ必要
住宅ローンを組む際の必要書類として、本人確認書類が必要です。
本人確認書類として健康保険証を提示できますが、他にももう1つ用意しておきましょう。なぜなら、健康保険証は顔写真が添付されていないため、本人確認書類としての効力が弱いからです。
可能であれば運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど顔写真付きの本人確認書類を用意しておきましょう。
収入関係書類は直近3年分を用意
自営業の方が住宅ローンを組む際には、収入関係書類を直近の3期分用意しておく必要があります。
収入関係書類とは、確定申告書や納税証明書のことを指し、自分の収入を証明するための書類です。
確定申告書に使用した表や収支内訳書・青色申告決算書も必要になるため、直近の3期分をまとめて用意しておきましょう。
納税証明書は、管轄の税務署に問い合わせれば郵送や窓口・オンラインなど、さまざまな方法で取得できます。
詳しくは国税庁ホームページに記載されている「納税証明書の交付請求手続き」から確認できるため、参考にしてください。
物件関連書類
住宅ローンを申請する際には、対象の物件関連書類が必要です。
物件関連書類には、物件概要書・重要事項説明書・間取り図・土地の公図など、物件に関するさまざまな書類が含まれます。
金融機関は物件関連書類を確認して、融資の必要性や物件の担保としての価値を審査するため、住宅ローン審査に必要な書類です。
物件関連書類は、不動産会社や工務店・設計事務所などに相談すれば必要書類を集められますので、事前に収集しておきましょう。
自営業・個人事業主が住宅ローンを組むなら「フラット35」がおすすめ
自営業や個人事業主は住宅ローンを組みにくいため、「フラット35」がおすすめです。
フラット35は住宅金融支援機構と全国の金融機関が提携して、融資を行う住宅ローンです。
通常の住宅ローンでは融資が難しい自営業や個人事業主でも、フラット35であれば借入ができる可能性があります。
フラット35が自営業・個人事業主におすすめな理由は、次の特徴があるからです。
フラット35の特徴
- 直近1期分のみの所得が審査対象
- 「団体信用生命保険」の加入は任意
- 金利は全期間固定
- 保証料が不要
それぞれの理由を確認して、フラット35を利用すべきか検討してください。
直近1期分のみの所得が審査対象
フラット35が自営業・個人事業主に向いている理由は、直近1期分のみの所得が審査対象となるからです。
多くの住宅ローンでは直近3期分の所得が審査対象となりますが、フラット35は審査対象となる期間が短く、直近1期分だけで判断されます。
つまり1期分の所得さえ黒字に計上できれば、フラット35の審査を通過できる可能性があるため、自営業・個人事業主におすすめです。
ただし、返済負担率は直近1期分の所得で審査されますが、確定申告書は直近2期分必要なので注意しましょう。
「団体信用生命保険」の加入は任意
ほとんどの金融機関・住宅ローンで義務付けられている「団体信用生命保険」の加入がフラット35では任意になります。
そのため年齢や健康状態がネックとなり住宅ローンを借りられない、自営業・個人事業主の方にはフラットがおすすめです。
ただし団体信用生命保険に加入しない場合は、契約者に万が一の事態があった場合でもローン返済の義務が生じるので、リスクを把握した上で加入すべきか慎重に検討しましょう。
金利は全期間固定
フラット35の金利は全期間固定なので、収入が安定しない自営業・個人事業主の方にもおすすめです。
変動金利型の住宅ローンを組んだ場合は、金利の変動に伴って返済額が変わるため、資産運用・計画が立てにくくなります。
全期間固定金利のフラット35であれば、自営業・個人事業主の方が資産運用や資産計画を立てやすいため、計画的にローンを返済できます。
保証料が不要
フラット35では保証料が不要なため、自営業・個人事業主の方でも比較的借入しやすいです。
ほとんどの住宅ローンでは、ローン返済が滞った際に保証会社から「保証」を受けるための保証料を支払います。
しかしフラット35では保証料なしでローンを組めるため、自営業・個人事業主もローンを申請しやすいです。
詳しくは下記の「フラット35ホームページ」より概要を確認できますので、住宅ローン選びの参考にしてください。
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自営業でも住宅ローン控除を受けられる
条件さえ満たせば、自営業でも住宅ローン控除を受けられます。
住宅ローン控除を受ければ、所得税や住民税を軽減して節税できるため、お得に税金を納められます。
自営業でも住宅ローン控除を受けるコツは、次の通りです。
自営業でも住宅ローン控除を受けるコツ
- 住部分は床面積の2分の1以内にする
- 住宅ローン控除額を大きくするほうが節税に有効
自営業の方はそれぞれのコツを把握して、住宅ローン控除を適応させましょう!
居住部分は床面積の2分の1以上にする
自営業の方が住宅ローン控除を受けるためには、居住部分の床面積を2分の1以上にする必要があります。
住宅ローン控除を受ける条件として、床面積の半分以上を居住部分としなければなりません。
そのため、事務所や店舗・民宿として住宅を運用する場合でも、床面積の2分の1以上を居住部分にする必要があります。
事務所兼住宅にすれば、住宅ローン控除を受けられるので、お得に節税できます。
住宅ローン控除額を大きくするほうが節税に有効
自営業の方が住宅ローン控除を受ける際には、住宅ローン控除額を大きくするほうが節税に有効です。
住宅ローン控除は適応する住宅によって控除限度額・控除額が異なります。住宅種別・築年数別の住宅ローン控除額は、次の通りです。
住宅の種類 | 住宅年数 | 控除率 | 控除期間 | 最大控除額(年間) |
長期優良住宅・低炭素住宅 | 新築 | 0.7% | 13年 | 35万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 31万5,000円 | |||
省エネ基準適合住宅 | 28万円 | |||
その他の住宅 | 21万円 | |||
長期優良住宅・低炭素住宅 ZEH水準省エネ住宅 省エネ基準適合住宅 |
中古 | 10年 | 21万円 | |
その他の住宅 | 14万円 |
住宅ローン控除は新築で省エネ生が高い住宅ほど、最大控除額が高くなります。最大限に住宅ローン控除を活用したい場合は、新築の長期優良住宅・低炭素住宅を購入しましょう。
自営業・個人事業主が住宅購入する際は計画的に行おう
この記事では自営業・個人事業主が住宅ローンを借りるための資産運用のポイントや注意点を解説しました。
自営業・個人事業主は住宅ローンを組みにくいため、審査のポイントや注意点を把握して、計画的な資産運用・返済計画を立てる必要があります。
この記事のまとめ
- 自営業・個人事業主が住宅ローンを組む際の借入金額は「返済負担率35%」以下を目安にする
- フラット35は直近1期分の所得が審査対象なので、自営業・個人事業主でもローンを組みやすい
- 店舗(事務所)兼住宅を購入する際は、居住用の床面積を50%以上に設定する
- 住宅ローン審査のポイントを把握して、計画的な資産運用・返済計画を立てる
住宅ローンを組みにくい自営業・個人事業主の方でも、フラット35であれば比較的審査が通りやすいです。
住宅ローン審査に必要な書類を揃えて、直近の所得を審査されても問題がないよう適切な資産運用を行っておきましょう。
計画的に住宅購入を行えば、自営業・個人事業主でも住宅ローンを組むことは可能です。
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