住み替えローンのメリットや注意点とは?審査や手順・返済シミュレーションも解説
「住宅ローンが残っているけど、借り換えはできる?」
「家族が増えてもっと広い住宅に引っ越したい」
子供が生まれたり親との同居をきっかけに今の住宅から新しい家に引っ越したいと考えている方もいらっしゃると思います。
この記事では、住宅ローンの残債が残っていても借りられる借り換えローンについて、仕組みや審査基準、注意するべき点について詳しく解説しています。
さらに、実際に利用したときの月々の支払いや支払総額についてのシミュレーションについてもご紹介しています。
この記事でわかること
- 住み替えローンを利用すれば、残ったローンを完済していなくても新しくローンを利用できる
- 住み替えローンを利用すれば、ダブルローンを回避できるため支払額を抑えられる
- 住み替えローンには、金利が高くなる、審査が厳しといった注意するべき点もある
住み替えローンは利用前に仕組みを理解してシミュレーションを行うことが重要です。
無理な返済計画を組むと将来的に返済ができなくなったり、生活が苦しくなってしまうかもしれません。
本記事も参考にしていただき、住み替えローンがどのような仕組みなのかしっかり理解してから利用するようにしましょう。
記事の目次
- 1住み替えローンは利用するべき?
- 2住み替えローンとは
- 2.1利用条件
- 3「自宅のローン完済に自己資金で完済できない人」は住み替えローンがおすすめ
- 4「自宅のローン完済に自己資金で完済できない人」は住み替えローンがおすすめ
- 5住み替えローン審査条件
- 5.1審査項目
- 5.2メガバンクの住み替えローン審査基準
- 6住み替えローンのメリット
- 6.1①住み替え用の資金調達がしやすい
- 6.2②希望するタイミングで売却・購入できる
- 6.3③ダブルローンを組まなくていい
- 6.4④残債があっても住宅を購入できる
- 7住み替えローンのデメリット
- 7.1①購入物件の価格以上のローンを組むことになる
- 7.2②購入手続きのスケジュール調整が難しい
- 7.3③通常の住宅ローンより金利が高くなる
- 8住み替えローンの注意点
- 8.1通常ローンより審査が厳しい
- 8.2高額債務を負うことになる
- 8.3決済日の調整が必要になる
- 8.4住宅を売却できないリスクがある
- 9住み替えローンを借りる手順
- 9.1①住んでいる住宅の売却相談する
- 9.2②不動産会社選び
- 9.3③プラン選び
- 9.4④マネープランニング
- 9.5⑤新居購入
- 10住み替えローンの返済シミュレーション
- 10.1条件
- 10.2シミュレーション結果
- 11住み替えローンを取り扱う主な金融機関
- 11.1三井住友銀行
- 11.2りそな銀行
- 11.3千葉銀行
- 11.4横浜銀行
- 11.5ろうきん
- 11.6関西未来銀行
- 11.7みずほ銀行
- 12利用条件や審査に注意して住み替えローンを利用しよう!
住み替えローンは利用するべき?
家族が増えて住宅が窮屈に感じるようになったり、新築を立てようと思った場合に利用できるのがローンのメリットです。
一方ですでに住宅をお持ちの方は「以前住んでいたローンが残っているから新築を建てられないかも」というケースもあるでしょう。
そこで残債があっても組めるローンのことを住み替えローンと呼びます。
住み替えローンを利用すれば、残ったローンを完済していなくても新しくローンを利用可能です。ただし、利用には複数の注意点があります。
本記事では、住み替えローンの概要や審査条件、住み替えローンのメリット・デメリットをまとめるとともに、住み替えローン借入の手順や借入時の注意点、実際に住宅ローンを利用した場合のシミュレーションなどを詳しく解説していきます。
住み替えローンとは
住み替えローンとは、現在住んでいる自宅のローンを完済できていない状態の時に利用できる選択肢の1つです。
こちらのローンを利用すれば、現在住んでいる自宅の残債と購入する住宅のローンを合算してひとつのローンにまとめることが可能です。
ただし、住み替えローンを借りるためには一定の条件を満たす必要があり、一般的な住宅ローンよりも借入金額が大きくなるため、審査が厳しいという特徴があります。
審査が厳しいと言われる住み替えローンの利用条件について見ていきましょう。
利用条件
まずは、住み替えローンを利用する際の条件について詳しく見ていきましょう。
①新居の購入
住み替えローンは新居を購入する場合以外利用できないローンとなります。
なぜなら、住み替えローンの担保となるのは新しく購入する住宅だからです。
つまり、実家に帰る場合や賃貸など、新築住宅に住む予定がない場合には住み替えローンを利用できません。
また、新たに購入する物件が不動産投資目的で購入する場合にも利用できません。
あくまで住宅を購入して新居に引っ越す方向けの制度となっています。
②売却後もローン残債がある
売却後もローンの残債が残る場合にしか住み替えローンは利用できません。
なぜなら、住み替えローンを利用するのは過去残っているローンに上乗せするということが大前提として組まれている制度だからです。
たとえば、住宅を売却してローンが返済できた場合においては、住み替えローンを利用することができません。
むしろ、このような場合は通常の住宅ローンを利用した方がメリットが大きいといえます。
③延滞履歴がない
住宅ローンを実施している金融機関は延滞履歴のある人にローンを貸し付けません。
住み替えローンは住宅ローンの制度の一部なので、例外なく滞納履歴がある場合には住み替えローンを利用できません。
滞納履歴とは主に信用情報のこと。
CICやJICCなどの信用情報機関が収集している情報が対象となります。具体的には、クレジットカードやカーローンの滞納、口座が引き落とせない状態になっているケースなどが含まれます。
金融機関の滞納履歴がある時点で、住み替えローンの利用は不可能だと考えておきましょう。
ただし、基本的には信用情報は5年で抹消されることになっているため、過去信用情報の傷がある場合でも5年以上経っていれば借入可能なケースもあります。
これから住宅ローンを利用して住宅購入を検討されている方は、将来住宅を売却する可能性も考えた物件選びをしましょう。
ieyasu(イエヤス)は、売却しやすい資産価値の高い中古マンションのご提案、金利の低い住宅ローンのご案内と無理のない返済計画のサポート、都内23区人気エリアからおすすめ物件のご案内を行っています。
「自宅のローン完済に自己資金で完済できない人」は住み替えローンがおすすめ
住み替えローンは、現在住んでいる自宅のローンを自己資金で完済できない人や自己資金の大半を支払いに回したくない人におすすめです。
現在住んでいる住宅のローンを完済せずに新しい住宅を購入すると、一括で支払わない限りローンを二重に管理しなければなりません。しかし、住み替えローンは金利や返済計画を一本化できるため、ローンを別々に管理する手間を省けます。
ただし、住み替えローンを利用するためには、現在住んでいる自宅が一定の価格以上で売却できることが条件に含まれている場合があります。現在住んでいる自宅の価値が高ければ、売却で住宅ローンの完済ができるからです。
新しい住宅購入のために住み替えローンを検討している人は経済状況や無理のない返済計画を考慮したうえで、金融機関に相談しましょう。
「自宅のローン完済に自己資金で完済できない人」は住み替えローンがおすすめ
住み替えローンは、現在住んでいる自宅のローンを自己資金で完済できない人や自己資金の大半を支払いに回したくない人におすすめです。
現在住んでいる住宅のローンを完済せずに新しい住宅を購入すると、一括で支払わない限りローンを二重に管理しなければなりません。しかし、住み替えローンは金利や返済計画を一本化できるため、ローンを別々に管理する手間を省けます。
ただし、住み替えローンを利用するためには、現在住んでいる自宅が一定の価格以上で売却できることが条件に含まれている場合があります。現在住んでいる自宅の価値が高ければ、売却で住宅ローンの完済ができるからです。
新しい住宅購入のために住み替えローンを検討している人は経済状況や無理のない返済計画を考慮したうえで、金融機関に相談しましょう。
住み替えローン審査条件
住み替えローンは新しい住宅に引っ越すために住宅ローンを借り換えたり、過去の住宅ローンを返済できない人向けに作られている制度となっており、一般的に通常の住宅ローンよりも審査条件が厳しいとされています。
つまり、条件を押さえておかないと簡単に落とされてしまうということです。
ここでは、審査条件をいくつか解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
審査項目
住み替えローンには以下4つの審査項目があります。まずは審査項目について詳しくみていきましょう。
①オーバーローン状態
大前提として、現在住んでいる住宅のローンが売却価格よりも上回っている「オーバーローン状態」である必要があります。
そもそも、オーバーローンになっていない人は通常の住宅ローンを利用した方が良いため、ローン完済できない時の特例措置だと考えておくと良いでしょう。
②自己資金でのローン返済ができない
現在抱えている住宅ローンを自己資金で完済できる場合は、住み替えローンを利用できません。
③同時期の売却と購入
現在住んでいる住宅の売却と新居購入の決済日・引渡し日を同時期にする必要があります。
住み替えローンは性質上、売却する家の抵当権の抹消と購入する新居の抵当権の設定を同時に行う必要があるため、このような審査条件が課されています。
④延滞履歴
住み替えローンの審査では、利用していた住宅ローンの返済が滞ってしまった過去がある場合、住み替えローンの審査通過が厳しくなります。これは、金融機関に返済能力がないと判断されたり、信用情報に問題があるとみなされたりするリスクがあるからです。
延滞履歴は、他にも個人信用情報の延滞も住み替えローンの審査に影響してきます。例えば、カードローンや自動車ローン、奨学金の返済状況なども対象です。個人信用情報に傷がついている状態では、住み替えローンの審査通過は難しい傾向にあります。
メガバンクの住み替えローン審査基準
参考までになりますが、メガバンクが提供している住み替えローンの審査基準を見てみましょう。
三井住友銀行
三井住友銀行住み替えローンの条件は次の通りです。
年収 | 500万円以上 |
借入上限額 | 100万円以上1億円以内 |
金利タイプ | 3つの金利タイプ ・変動金利型 ・固定金利特約型 ・超長期固定金利型 |
保証料など(手数料) | 55,000円 |
みずほ銀行
みずほ銀行住み替えローンの条件は次の通りです。
年収 | 審査基準は公表されていない |
借入上限額 | 50万円以上1億円以内 |
金利タイプ | 3つの金利タイプ ・変動金利方式 ・固定金利選択方式 ・全期間固定金利方式 |
保証料など(手数料) | 33,000円 |
りそな銀行
りそな銀行住み替えローンの条件は次の通りです。
年収 | 100万円以上 |
借入上限額 | 新規購入住宅の担保評価額+1,000万円(最大) |
金利タイプ | 2つの金利タイプ ・変動金利型 ・固定金利選択型 |
保証料など(手数料) | 33,000円 |
住み替えローンのメリット
まずは、住み替えローンのメリットを見ていきましょう。メリットは主に4つあります。
住み替えローンのメリット
- 住み替え用の資金調達がしやすい
- 希望するタイミングで売却・購入できる
- ダブルローンを組まなくていい
- 残債があっても住宅を購入できる
①住み替え用の資金調達がしやすい
住み替えローンを利用するメリットとして最も大きいのは、自己資金を用意する必要がない点でしょう。
自分で資金を用意する必要がないため、資金調達がしやすいといったメリットがあります。
もちろん、通常の住宅ローンでも同様のことは言えます。
しかし、住み替えローン利用を検討している人は残債が多いということで、一括返済ができず悩まれているでしょう。
通常のローンを利用するためにはローンの残債が物件売却額を上回るか、繰上げ返済を行うなどの対策を講じる必要があります。この場合、住み替えるまでに長い期間がかかってしまいます。
しかし、住み替えローンを利用することで素早く資金調達が可能で、すぐに住み替えできるのがメリットと言えます。
②希望するタイミングで売却・購入できる
今住んでいる住宅ローンを完済してから新しい物件を購入する場合、少なからず我慢する必要が出てくるでしょう。
「お金を貯めている間に欲しい家が売れてしまう」「物件を売るのにベストな時期を逃してしまう」など、デメリットが生じてしまいます。
しかし、住み替えローンを利用すれば希望するタイミングで「住み替え」が可能です。
新築ができた状態で、引越しにも時間をかけることができるため、不便な生活を送る必要はありません。
③ダブルローンを組まなくていい
ダブルローンを利用しないため、そこにかかる費用や手間を最小限に抑えることができるのです。
借り換えローンを利用しない場合、ローンの残債を「残債分のローン」と「新規契約する住宅ローン」の2本で返済する方法もあります。
いわゆるダブルローンと呼ばれるものですが、こちらを利用すると支払いが2本になってしまうため、それぞれ必要な手数料等の諸費用が2倍かかってしまうのです。
住み替えローンの場合は組み合わせて1本化することができるので、負担が少ないと言えるでしょう。
④残債があっても住宅を購入できる
住み替えローンは、現在住んでいる住宅ローンの残債が残っていても住宅を購入するためのローンを組める制度です。
住み替えローンを組む際は、現在の住宅を売却して得た資金で残債の返済に当て、その上で新しい住宅の購入に必要な資金を借り入れます。住宅の売却益と自己資金で残債を返済しきれなかった場合でも、住み替えローンは利用できるため安心してください。
住宅ローンの残債が残っているけれども、新しい住宅に転居が必要な方は住み替えローンを検討しましょう。
これから住宅ローンを利用して住宅購入を検討されている方は、将来住宅を売却する可能性も考えた物件選びをしましょう。
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住み替えローンのデメリット
メリットが多い住み替えローンですが、デメリットも存在するため確認が必要です。主に3つのデメリットが存在します。
住み替えローンのデメリット
- 購入物件の価格以上のローンを組むことになる
- 購入手続きのスケジュール調整が難しい
- 通常の住宅ローンより金利が高くなる
①購入物件の価格以上のローンを組むことになる
住み替えローンは過去のローンも合わせて支払う方法であるため、通常の住宅ローンよりも返済負担が多くなります。
返済負担が大きいということは家計を圧迫する要因となりますので、注意が必要です。
また、通常のローンよりも金利が高く設定されているケースは多いので、住み替えローンを利用する場合、そちらも併せて確認しておきましょう。
②購入手続きのスケジュール調整が難しい
住み替えローンを利用する場合、スケジュール調整が難しいというデメリットがあります。
なぜなら、「現在住んでいる住宅の売却と新居購入の決済日・引渡し日を同時期にする必要がある」というルールが存在しているためです。
通常、売却と購入に各数ヶ月かかるほどの手続きを同時に行うのですから、非常にタイトになることがイメージできると思います。
たとえば、どうしても購入したい物件を見つけた場合、売却活動を素早く行い、引き渡しと新居の決済を同時に行う必要があります。また、購入・売却のスケジュールを合わせるのは非常に難しいです。
このように、スケジュール調整が難しいというデメリットがあります。
③通常の住宅ローンより金利が高くなる
金融機関や選択したプランによって変わりますが、一般的に住み替えローンは普通の住宅ローンよりも金利が高くなる傾向があります。
金利の違いの理由のひとつは、国の優遇制度に関するものです。
通常の住宅ローンは国からの優遇や助成により低い金利で利用することができますが、住み替えローンは優遇措置がないため金利が高くなる傾向があります。
通常の住宅ローンと同じ金利で考えていると、実際の金利差を見たときにシミュレーションや将来設計に狂いが生じてしまうかもしれません。
住み替えローンは金利が高いことを理解して、ゆとりのある返済予定を立てましょう。
住み替えローンの注意点
メリット・デメリットを踏まえた上で、住み替えローンを利用したいと考える方は多いでしょう。しかし、住み替えローンを利用するには注意点があります。ここでは住み替えローンの注意点を詳しく紹介します。
住み替えローンの注意点
- 通常ローンより審査が厳しい
- 高額債務を負うことになる
- 決済日の調整が必要になる
- 住宅を売却できないリスクがある
通常ローンより審査が厳しい
住み替えローンは通常のローンよりも審査が厳しくなっています。
なぜなら、通常のローンよりも借入金額が大きいためです。
金融機関側も入念に精査した上で住み替えローンを提供するので、注意点として把握しましょう。
クレジットカードのキャッシングや年収、返済状況など全てが審査対象となるため、落とされてしまう人も少なくありません。
高額債務を負うことになる
注意点の2つ目は、必然的に借入金額が高額になってしまうという点です。
たとえば、新居の住宅ローンを返済できなくなった場合に、高額の残債を抱えることになるため、注意点として把握しましょう。
また、住宅ローンは国からの優遇措置が適用されるため金利が低く設定されますが、住み替えローンの場合は特例措置が適用されません。
そのため、金利が高く設定されていることは注意点として把握しておく必要があります。
決済日の調整が必要になる
住み替えローンで最も重要な注意点は、決済日の調整です。
「現在住んでいる住宅の売却と新居購入の決済日・引渡し日を同時期にする必要がある」というルールが存在している以上、住んでいる家の売却と新築購入のスケジュールがタイトになってしまうケースもあるため、注意点として把握しましょう。
住み替えローンを利用する際には、不動産会社と相談しながら計画を練る必要があります。
住宅を売却できないリスクがある
住み替えローンでは、現在の住宅を売却して得た資金で残債を一括返済しますが、スケジュール通りに売れないリスクがあります。
住宅の状態や不動産市場の状況によって、売却には早くても3ヶ月、長ければ1年以上かかるのが一般的です。住宅は自分のスケジュールで購入できますが、売却は相手都合になるためコントロールできません。
また、予定していた売却額よりも下回ってしまい、住み替えローンの月々の返済金額が高額になってしまう可能性があります。納得できる価格で住宅を売却するためにも、余裕のあるスケジュールを組みましょう。
住み替えローンを借りる手順
住み替えローンを利用したい人は、スケジュールがタイトになる可能性もあるため、事前に適切な手順を把握しておく必要があります。ここでは、住み替えローンの手順を詳しく解説します。
住み替えローンを借りる手順
- 住んでいる住宅の売却相談する
- 不動産会社選び
- プラン選び
- マネープランニング
- 新居購入
①住んでいる住宅の売却相談する
手順の1つ目は、住んでいる住宅の売却相談です。住宅の売却相談を行う場所は、主に不動産会社や金融機関が挙げられます。
不動産会社や金融機関に相談する内容は、現在のローン残債でも住み替えローンを組めるのか、住宅の売却価格の見積もり、住み替え後の返済計画についてなどです。現在の状況を正確に把握できます。
住んでいる住宅の売却は、住み替えローンの審査や住み替え後の返済金額に関わってくるため、自分の状況に合った相談先を選びましょう。
②不動産会社選び
手順の2つ目は、現在住んでいる住宅を売却してくれる不動産会社を決定します。
不動産会社を選ぶ際は、住んでいる地域から探しましょう。地元の不動産会社は住宅の売却価格相場を把握しているため、不動産の価値を正しく査定してもらえます。
他にも不動産会社によって一軒家やマンションなどの得意分野があるため、売却したい住宅ジャンルを取り扱った実績があるかどうか確認しましょう。
また、住み替えローンを利用する際は、現在住んでいる住宅の売却と新しい住宅の購入を同時に行うのが一般的です。そのため、住宅の売却日と購入日のスケジュールをうまく調整してくれる不動産会社を選びましょう。
住み替えローンを取り扱っている金融機関を紹介してくれる不動産会社であればなお良しです。
③プラン選び
手順の3つ目は、住み替えローンのプラン選びです。
金融機関は、住み替えする際に必要な資金をサポートするローンプランを数多く用意しています。たとえば、現在の住宅ローンの残債を新たな住宅ローンに組み込むプランや、新居の担保評価額に基づいてローン金額が計算されるプランが挙げられます
住み替えローンは、新しく住宅を購入する人にとって有益な制度です。しかし、通常の住宅ローンと比べて金利が高く設定されていたり、融資条件が厳しくなったりします。
金融機関によっては、住み替えローン専用のキャンペーンを実施しているケースがありますので、不動産会社選びと同じように複数の金融機関を比較・検討して選びましょう。
また、金融機関のサイトによっては、Webサイトで住み替えローンのシミュレーションツールを利用できます。自分がどの程度の融資を得られるかの目安になるため、金融機関を選ぶ際の指標の一つとしてやってみましょう。
住み替えローンの返済計画を詳細にイメージできるようになります。
④マネープランニング
4つ目の手順はマネープランニングです。ざっくりと以下の手順でマネープランニングを行いましょう。
マネープランニングの手順
- 現在の住宅ローン残高確認
- 預貯金残高の確認
- 住宅ローン借入金額の確認
- 新居購入にかかる費用の確認
- 住み替えローン借入額の算出
この手順で行います。
ただし、この手順で精密に計算したとしてもスケジュール通りに進むことは稀ですので、以下の数字を出しておくことが大切です。
マネープランニングで重要な3つの数字
- 最良のケースを想定した数字
- 最悪のケースを想定した数字
- 中間の数字
この手順を踏まえることで最悪のシナリオを想定できるため、少しの損失があっても許容できるようになります。
無理ない返済額でプランニングできるよう、この手順はしっかりと行うようにしましょう。
⑤新居購入
5つ目の手順は新居購入です。
住み替えローンを利用する場合、新居購入から始めるのがスムーズ。
新居購入を先に行うことをおすすめします。なぜなら、新居の担保評価額を算出しやすいからです。
この際「買い替え特約」をつけることでスケジュールを緩和することができます。
買い替え特約とは、期限内に自分の物件が売却されなかった時、条件が無効になる制度のことです。
こちらの特約を利用することで焦らず手続きを行うことができるため、住み替えローンを利用する際には必ずつけておきましょう。
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住み替えローンの返済シミュレーション
ここまで読んで、住み替えローンを利用したいと感じた方は多いでしょう。ここでは、実際に住み替えローンを利用した際、どのくらいの返済額になるのかをシミュレーションしてみます。
条件
今回シミュレーションした条件は次のとおりです。
店頭金利 | 年2.475% |
年齢 | 30歳 |
年収 | 700万円 |
借入期間 | 30年 |
売却予定額 | 3,500万円 |
自己資金 | 100万円 |
ローン残高 | 4,000万円 |
新居購入価格 | 4,000万円 |
シミュレーション結果
シミュレーションの結果を紹介します。
総資金
シミュレーションした結果、売却予定額と自己資金を合計して3,600万円の資金が利用可能です。
3,500万円(売却予定額)+100万円(自己資金額)=3,600万円
売却諸費用
売却予定額が3,500万円なので、4%程度としてシミュレーションすると、140万円程度が売却時の諸費用が必要となります。
3,500万円×0.04(売却諸費用の相場)=140万円
購入諸費用
新居購入価格は4,000万円です。諸費用5%程度としてシミュレーションすると、200万円の費用が必要となります。
4,000万円(新居購入価格)×0.05(購入時にかかる諸費用)=200万円
支払い金額
支払い金額とは、ローン残高や物件購入価格、諸費用を含めた金額のことを指します。こちらの費用をシミュレーションしてみると、8,340万円の費用が必要となります。
4,000万円(ローン残高)+4,000万円(物件購入価格)+340万円(却諸費用と購入諸費用の合計)=8,340万円
支払い金額
借り入れ額をシミュレーションしたところ、4,840万円の費用が必要となります。
8,340万円(支払い金額)−3,500万円(売却予定額)=4,840万円
余裕のある返済額
シミュレーションで算出した必要な借り入れ額は4,840万円ですが、この借入額だと月々の支払いが少し厳しくなってしまいます。そのため、余裕をもって返済できる金額を検討する必要があります。
余裕を持って返済できる金額をシミュレーションしたところ、3,054万円となります。
4,840万円÷360ヶ月(30年×12ヶ月)=134,444円←これでは返済が厳しくなります。
3,054万円÷360ヶ月(30年×12ヶ月)=84,333円←このくらいだと返済が緩和されるのではないでしょうか。
住み替えローンを取り扱う主な金融機関
最後に、住み替えローンを取り扱っている主な金融機関を7つ紹介します。
三井住友銀行
三井住友銀行の住み替えローンは「税込年収500万円以上の方のみ利用可能」という条件が設定されているため、他の金融機関よりも審査が厳しめとなっています。
しかし、夫婦連帯債務で借入が可能な点や、万が一夫婦どちらかが亡くなった時に住宅ローンの残高がなくなるという点は非常にメリットが大きいでしょう。
りそな銀行
りそな銀行の住み替えローンは税込年収が100万円以上から借入可能なため、比較的利用しやすい住み替えローンとなっています。また、プランが明確で、利用しやすい印象があります。
ただし、りそな住み替えローンは全期間固定金利を選択することができません。そのため、固定金利選択型か変動金利を選ぶ必要があります。また、固定金利選択型は最長20年しか利用できないため、注意が必要です。
参照:りそな住みかえローン
千葉銀行
千葉銀行の住み替えコースは、ローン残債分の費用と新居購入資金以外の費用も借入可能です。たとえば、住み替えに必要な改築工事費や設備資金、住宅の税金や初期費用などもしっかりとカバーしてくれます。
ただし、満70歳までしかローンを利用できない点や、ちばぎん保証株式会社の保証を受ける必要がある点はデメリットと言えるでしょう。
参照:住み替えコース
横浜銀行
横浜銀行が提供している住宅ローン(お住み替え)は団体信用生命保険が豊富に取り揃えられているのが特徴です。
6種類の団信が用意されているため、自分の生活プランに合うものを選ぶことができます。
また、新規住宅を購入する資金として最大2,000万円まで上乗せできるのが特徴となっています。
ただし、金利タイプは変動金利と固定金利選択型しかありません。また、固定金利選択型は最長10年となっているため、10年以上の借入ができない点はデメリットと言えるでしょう。
自分の希望する条件とぴったり合う場合に、利用を検討してみるのがおすすめです。
参照:住宅ローン(お住み替え)
ろうきん
労金が提供している借換・買替ローン(不動産担保型)は、固定金利と変動金利を組み合わせたミックスプランが用意されているため、それぞれの金利のメリットを生かして金利変動のリスクを抑えることが可能です。
また、繰上げ返済にも対応しているため、返済期間を短縮することもできます。ただし、満76歳までに返済できる方のみ対応しているため、年齢制限が他の金融機関より厳しい印象です。
参照:借換・買替ローン
関西未来銀行
関西みらい銀行が提供している住みかえ住宅ローンは、自宅の住宅ローンを利用してから3年以上経過している方が利用できる住み替えローンです。また、建て替えにも対応しているため、様々なケースに対して柔軟に対応することが可能です。
しかし、「変動金利型」もしくは「固定金利選択型」のみ利用可能で、全期間固定金利が利用できない点はデメリットと言えるかもしれません。
参照:住みかえ住宅ローン
みずほ銀行
みずほ銀行が実施している「みずほ買い替えローン」は返済額を増減できることが特徴です。「ライフステージ応援プラン」という名目で、育休・産休などのイベントに合わせて返済額を下げたり、上げたりすることができるため、非常に利用しやすいです。また、変動金利・固定金利選択型・全期間固定金利と3つの金利タイプが利用できます。
ただし、みずほ銀行の審査は厳しく「安定した収入を証明できる人」のみとなっているため、年収が低い人や勤務年数が少ない人は利用不可能となっています。
参照:みずほ買い替えローン
利用条件や審査に注意して住み替えローンを利用しよう!
今回は、住み替えローンの概要や審査条件、住み替えローンのメリット・デメリットに加え、住み替えローン借入の手順や借入時の注意点などを解説しました。
実際のシミュレーションも記載したため、住み替えローンに関してより具体的にイメージできたのではないでしょうか。
この記事のまとめ
- 住み替えローンを利用すれば、残ったローンを完済していなくても新しくローンを利用できる
- 住み替えローンを利用すれば、ダブルローンを回避できるため支払額を抑えられる
- 住み替えローンには、金利が高くなる、審査が厳しといった注意するべき点もある
住み替えローンは通常のローンよりも借入金額が高いため、審査が厳しい傾向にあります。また、月々の返済が厳しくなってしまうケースが多いのも事実です。
無理のない返済額で住み替えローンを利用できるよう、各金融機関の住み替えローンを比較検討し、注意点なども踏まえて最適なものを選ぶことが大切です。
これから住宅ローンを利用して住宅購入を検討されている方は、将来住宅を売却する可能性も考えた物件選びをしましょう。
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株式会社EST GROUP 代表取締役社長
渡邊 亮介
22歳から“利用価値”を重視した一生のマイホーム購入を取り扱う不動産会社に参入。その後25歳で営業代行会社を設立し、富裕層向けに特化した“資産価値”重視の投資用不動産の売買をスタート。28歳で㈱ESTGROUPを設立。20代でもローンが通りやすいサービス「ieyasu(イエヤス)」を運営。注文住宅・土地・一戸建て・マンション購入のサポート累計240件以上。投資用不動産の購入サポート累計350棟以上。自身でも投資家として都内にビルを所有
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