家賃に消費税はかかるのは本当?駐車場代から敷金と礼金についても解説!

家賃に消費税はかかるのは本当?駐車場代から敷金と礼金についても解説!

記事の目次

  1. 1家賃に消費税はかかるの?
  2. 2家賃に消費税がかかるケースもある
  3. 2.1家賃に消費税はかからない
  4. 2.2消費税がかかるケースとは?
  5. 2.3旧税制では家賃は課税対象だった
  6. 3初期費用に消費税はかかるケースもある
  7. 3.1初期費用で消費税がかからないもの
  8. 3.2初期費用で消費税がかかるもの
  9. 4管理費や駐車場代には条件によって消費税がかかる
  10. 4.1管理費・共益費には消費税はかからない
  11. 4.2駐車場代は条件によって消費税がかかる
  12. 4.3トランクルームや施設使用料の場合
  13. 5事業用の賃貸物件の注意点
  14. 5.1消費税がかかるもの
  15. 5.2消費税がかからないもの
  16. 6消費税がかかる範囲を知って賢く節約しよう!

家賃に消費税はかかるの?

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家賃に消費税がかかるの?

家賃に消費税がかかるのか気になっていないでしょうか。

結論から言うと、住宅の家賃は非課税取引とされているため消費税はかかりません。

ただし、初期費用や事業用の家賃など、一部の場合は消費税がかかります。

この記事を読むと家賃と消費税の関係を理解できますので、ぜひチェックしてみてください。

家賃に消費税がかかるケースもある

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家賃には消費税がかかるケースもあります。

そもそも消費税は、「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け、役務の提供」を課税対象とする税金です。

すると、国内で不動産事業者が家賃という対価を得て行う住宅の貸付けであるので、消費税がかかると考えてもおかしくありません。

では、なぜ住宅家賃は非課税なのでしょうか。

以降で、住宅家賃が非課税である理由と消費税がかかるケースについて紹介します。

家賃に消費税はかからない

原則として住宅家賃に消費税はかかりません。

先ほど紹介した消費税の課税対象に当てはまる場合でも消費税がかからない理由は、法律で非課税とされているからです。

具体的には、消費税法別表第一で、居住用の住宅の貸付けは非課税取引と規定されています。

なお、この記事では消費税の非課税取引である「居住用の住宅の貸付け」の対価を住宅家賃と呼んで説明を進めていきます。

消費税がかかるケースとは?

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住宅家賃は非課税ですが、実は次の2ケースでは消費税の課税対象となります。

消費税がかかるケース

  • 事業用や店舗として借りる
  • 1ヶ月未満の短期で借りる

事業用や店舗として借りる

事業用や店舗として土地や建物を借りた場合、法律で非課税とされている「居住用の住宅」ではないため消費税がかかります。

ちなみに、店舗併用住宅(賃貸併用住宅)については、居住用部分と店舗部分に分けて、店舗部分のみ消費税が課税される形です。

1ヶ月未満の短期で借りる

1ヶ月未満の短期で借りる場合、住宅家賃であっても消費税の課税対象となります。

1ヶ月未満の一時貸付け(一時利用)は、「消費」の性格が強いためです。

旧税制では家賃は課税対象だった

実は、消費税が創設された当初は住宅家賃が非課税とされておらず、課税対象でした。

それが平成2年(1990年)度税制改正によって非課税範囲が拡大された際、住宅貸付けも非課税とされました。

初期費用に消費税はかかるケースもある

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住宅家賃は1ヶ月未満を除いて非課税とされていますが、賃貸物件を契約したときに支払う初期費用には消費税の課税対象となるものもあります。

初期費用のうちどれが消費税の課税対象とならず、どれが課税対象となるのか確認していきましょう。

初期費用で消費税がかからないもの

次の費用は消費税の課税対象とされていません。

初期費用で消費税がかからないもの

  • 敷金
  • 礼金
  • 保証会社の利用料
  • 火災保険料
  • 日割り家賃・前家賃

敷金

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住宅の場合、敷金や保証金は返還されるものでもされないものでも、消費税はかかりません。

敷金は、原状回復費用の担保として預けるお金です。
要するにお金を預けているだけですので、消費のために対価を支払っているわけではありません。

よって消費税の課税対象とはならず、そもそも不課税です。

なお、契約内容によっては敷引きなど敷金の一部が返還されない場合もあります。

返還されない額については、消費税法上、家賃に含むこととされていますので住宅に関しては非課税です。

住宅の敷金は消費税がかからない

  • 返還される敷金は不課税
  • 返還されない敷金は非課税

なお、非課税は課税対象となる取引であってもあえて法律で課税しないことが定められている取引を指し、不課税はそもそも課税要件を満たさない取引を指します。

消費税の非課税と不課税

  • 非課税:あえて課税されない
  • 不課税:そもそも課税要件を満たさない

礼金

礼金は賃貸借契約が終了しても返還されない費用です。
礼金の役割としては、礼金という名のとおり、大家さんに対するお礼の意味合いを持つお金を指します。

礼金も住宅家賃に含まれるものとされているため、消費税の非課税です。

ちなみに、マンションやテラスハウスなどの集合住宅で支払うことのある管理費も、住宅家賃に含まれるものとされるため非課税となります。

保証会社の利用料

保証会社の利用料は、住宅家賃としてではなく「信用の保証としての役務の提供」に該当するため、非課税です。

このように、消費税法では住宅家賃だけでなく信用保証料や保険料、利息なども非課税として定められています。

ちなみに保証会社の利用料とは、賃貸借契約において連帯保証人としての役割を担ってくれる保証会社に支払う対価のことです。

火災保険料

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火災保険料は、前述のとおり消費税法で保険料は非課税とされているため非課税です。

日割り家賃・前家賃

日割り家賃や前家賃については、住宅家賃に含まれるため非課税です。

初期費用で消費税がかかるもの

次に挙げる初期費用などは、消費税の課税対象となります。

初期費用で消費税がかかるもの

  • 仲介手数料
  • ハウスクリーニング費用
  • 鍵交換費用

仲介手数料

仲介手数料は消費税の課税対象です。

そもそも仲介手数料とは、賃貸物件を紹介してくれたり、大家さんと締結する賃貸借契約のサポートをしてくれたりする不動産会社のサービスへの対価を指します。

具体的には、国内において不動産会社が仲介事業として仲介手数料を得て行うサービスであり、非課税取引ともされていないので課税対象です。

ちなみに、家賃の0.5ヶ月分が仲介手数料と表示されている場合、消費税込だと0.55ヶ月分になります。

ハウスクリーニング費用

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ハウスクリーニング費用については、契約内容によって異なる場合がありますが、一般的には住宅家賃に含まれないとされるため消費税の課税対象となります。

鍵交換費用

鍵の交換費用も消費税の課税対象です。

管理費や駐車場代には条件によって消費税がかかる

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ここまでは主に住宅家賃について非課税であることを紹介してきました。

それでは、管理費・共益費、駐車場代、トランクルームなどについてはどうでしょうか。

それぞれ確認していきましょう。

管理費・共益費には消費税はかからない

テラスハウスやマンションなどの集合住宅(共同住宅)に住んでいる場合は、共用部分について管理費や共益費などの費目を負担していることがあります。

これら管理費や共益費については、消費税の非課税となる「住宅家賃」に含まれるため非課税です。

駐車場代は条件によって消費税がかかる

次に駐車場代ですが、状況に応じて課税対象となるかどうか変わります。

具体的には、次の条件をすべて満たす場合には非課税です。

しかしながら、一般的には課税対象となっていることが多い点は覚えておきましょう。

駐車場代が非課税になる条件

  • 駐車場代が家賃に含まれている
  • 別途駐車場代として徴収されていない
  • 戸数分の駐車場がある

駐車場代が家賃に含まれている

まず、駐車場代が家賃に含まれていることが非課税の条件になります。

駐車場代として請求されているのであれば消費税の課税対象です。

別途駐車場代として徴収されていない

前述のとおり、駐車場代として徴収されているなら消費税の課税対象です。

つまり、その物件が当然のように駐車場付きであることが非課税の要件と言えます。

戸数分の駐車場がある

戸数分の駐車スペースがあり、さらに自動車を持っていない人にもその駐車スペースが割り当てられている場合には非課税です。

駐車スペースが少なくて先着順となっている場合などは課税対象となります。

トランクルームや施設使用料の場合

駐車場は課税対象となることが多いと紹介してきましたが、トランクルームや施設使用料はどうでしょうか。

それぞれ解説していきます。

トランクルーム

トランクルームについても、駐車場と同様の判定にかけます。

つまり、トランクルームの使用料が家賃に含まれている場合には非課税で、含まれていない場合には課税対象です。

施設使用料

住宅としては一般的ではありませんが、プールやアスレチック、温泉などの施設を備えた住宅についても、その施設が住宅として一体となっているようであれば施設使用料は非課税です。

一方で、個別に使用料が徴収されてたり、居住者以外も使用できたりしているのであれば住宅と一体になって貸付けられているとは言えないため、課税対象となります。

事業用の賃貸物件の注意点

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事業用の賃貸物件については、住宅家賃ではないので消費税の課税対象です。

住宅の初期費用についてそれぞれ課税対象となるか対象外となるかは先ほど紹介しましたが、事業用の賃貸物件だとどうなるのかについて解説します。

消費税がかかるもの

事務所(オフィス)など事業用の賃貸物件にかかる初期費用のうち、消費税がかかるものは次のとおりです。

事業用賃貸物件で消費税がかかるもの

  • 家賃
  • 前家賃
  • 礼金
  • 管理費・共益費
  • 駐車場代
  • 仲介手数料

大まかにまとめると、住宅家賃に含まれるものとされていた費用がそのまま課税対象となります。

詳しく見ていきましょう。

家賃

事業用賃貸物件の家賃は、国内において不動産会社(事業者)が不動産業(事業)として賃料(対価)を得て行う建物(資産)の貸付けであるため、消費税の課税対象です。

同じ建物でも、居住用でなければ非課税とはされません。

 

前家賃

前家賃についても家賃と同様に消費税の課税対象となります。

礼金

礼金も消費税法上は家賃に含まれるものとされるため、居住用でない事業用賃貸物件の礼金は消費税の課税対象です。

管理費・共益費

集合住宅で負担することがある管理費や共益費。
管理費や共益費も、消費税法上は家賃に含まれるものとされています。

そのため、居住用でない事業用賃貸物件の管理費・共益費は消費税の課税対象です。

駐車場代

駐車場代については、住宅なら消費税の課税対象となることが多いと紹介しました。

事業用賃貸物件の場合は、家賃に含まれているいないにかかわらず、どちらにしても消費税の課税対象です。

仲介手数料

仲介手数料については、住宅の場合でも消費税の課税対象となったとおり、事業用賃貸物件でも課税対象となります。

消費税がかからないもの

事業用賃貸物件はほとんどが消費税の課税対象となりますが、次に挙げるものは消費税がかかりません。

事業用賃貸物件でも消費税がかからないもの

  • 敷金
  • 保証金

敷金

原状回復費用の担保として預ける敷金は、いずれ返還されるものであれば不課税です。

一方、返還される敷金については住宅家賃ではないため非課税とならず、課税対象となります。

保証金

保証金は敷金とほとんど同じ性質を持つ費用であるため、返還されるものは不課税、返還されないものは課税対象となります。

消費税がかかる範囲を知って賢く節約しよう!

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家賃は、住宅の場合は消費税がかかりませんが、事業用の場合は消費税がかかります。

住宅の初期費用についてもほとんど消費税はかかりませんが、仲介手数料やハウスクリーニング費用、鍵交換費用は課税対象です。

駐車場代については、多くの場合課税対象となりますが、1戸1台以上の駐車スペースがあり、駐車場代が家賃に含まれている場合のみ非課税となります。

ぜひこの機会に消費税がかかるものとかからないものを覚えておきましょう。

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