マンションは買った値段より高く売れる?売却時に不動産価格が上がる物件の特徴を解説

マンションは買った値段より高く売れる?売却時に不動産価格が上がる物件の特徴を解説
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買ったときよりも高く売れるマンションは、どのような物件?

買った時より高く売れる物件とは需要が供給を上回る物件です。
たとえば、ブランドマンションと言われる希少価値の高いマンションや人気のエリアや再開発されたエリアにあるマンションなどです。

買ったときより高く売れるマンションの特徴を把握しておけば、売却益を得られるため不動産投資として成立します

不動産投資を考えている方や将来マンション売却を検討している方は、買ったときより高く売れるマンションの特徴を把握しておきましょう。

この記事では、買ったときより高く売れるマンションの特徴について、詳しく解説します。

マンションを購入時より高く売却するための注意点も併せて解説しますので、最後まで読んでマンション選びの参考にしてください。

この記事でわかること

  • 買ったときより高く売れるマンションは少ない
  • 高層階や角部屋など希少価値が高い物件ほど高値で売りやすい
  • 周辺に競合マンションがない物件は買ったときより高く売却しやすい
  • 高値で不動産売買を成立させるために、マンションが売れやすい時期に売却活動を行う

記事の目次

  1. 1【結論】買ったときより高く売れるマンションは少ない!
  2. 1.1①築年数によって価格が下落するため
  3. 1.2②新築時の販売価格が上昇している
  4. 1.3③周辺地域の環境が変化するため
  5. 1.4④不動産価格は景気の影響を受けやすいため
  6. 2買ったときより高く売れるマンションの特徴
  7. 2.1①築年数が5年以上10年未満
  8. 2.2②立地条件が良い
  9. 2.3③角部屋
  10. 2.4④高層階の部屋
  11. 2.5⑤周辺に競合マンションが少ない
  12. 2.6⑥独自のセールスポイントがある
  13. 2.7⑦新築・中古マンションの価格差が小さいエリアの物件
  14. 3マンションを買ったときより高く売るための注意点
  15. 3.1①3〜6ヶ月程度の余裕のある売却期間を設ける
  16. 3.2②マンションが売れやすい「2〜3月」に売却する
  17. 3.3③内覧に備えて部屋をきれいにする
  18. 3.4④不動産一括査定サービスで相場を把握する
  19. 4買ったときの値段に近づけられそうなマンションを選ぼう

【結論】買ったときより高く売れるマンションは少ない!

結論からいうと、買ったときより高く売れるマンションは少ないです。

一般的にマンションは、築年数が経過するごとに資産価値が下がるものなので、売却するときには買ったときより価格が下がってしまいます。

 

買ったときより高く売れるマンションは少ない理由

  • ①築年数によって価格が下落するため
  • ②新築時の販売価格が上昇している
  • ③周辺地域の環境が変化するため
  • ④不動産価格は景気の影響を受けやすいため

それぞれの理由を確認して、なぜマンションが買ったときより売却時の価格が下がってしまうのか把握しましょう。

①築年数によって価格が下落するため

買ったときより高く売れるマンションが少ない理由は、築年数によって価格が下落するからです。

築年数が経過すると設備や外観が老朽化して、マンションの資産価値が落ちてしまいます。

不動産取引情報を公表している「REINS」によると、2022年の首都圏では築年数ごとに中古マンションの平均成約価格が、次のように変化しました。

築年数 平均成約価格
築0〜5年 6,638万円
築6〜10年 6,193万円
築11〜15年 5,543万円
築16〜20年 5,250万円
築21〜25年 4,290万円
築26〜30年 2,832万円
築31年〜 2,193万円
引用元|築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)

築0〜5年のマンションが平均6,638万円で売却されているのに対して、築26年〜30年の中古マンションは平均成約価格が2,832万円と、かなり低い傾向です。

築年数が経過するごとに売却価格は下がっていきますが、築25年を超えた中古マンションは一気に売却価格が下落します。

そのため、中古マンションは買ったときより高値で売れるケースが少なく、どうしても築年数に応じた価格で取引されやすいです。

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②新築時の販売価格が上昇している

買ったときより高く売れるマンションが少ない理由は、新築時の販売価格が上昇しているからです。

不動産取引データを取り扱う「東京カンテイ」が公表した「マンション・戸建てデータ白書2022」によると、過去10年間の首都圏における新築マンションの価格推移は次の通りでした。

年代 平均価格
2012年 4,241万円
2013年 4,581万円
2014年 4,653万円
2015年 5,183万円
2016年 5,087万円
2017年 5,544万円
2018年 5,592万円
2019年 5,904万円
2020年 5,641万円
2021年 5,952万円
2,022年 6,341万円
引用元|東京カンテイ「マンション・戸建てデータ白書2022」

首都圏の新築マンション価格は、10年間で約2,000万円も高騰しています。

新築マンションの販売価格が年々高騰しているため、売却時に購入時の価格より高い価格で成約することが難しいです。

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③周辺地域の環境が変化するため

買ったときより高く売れるマンションが少ない理由は、周辺地域の環境が変化するためです。

マンションを購入したときには周辺に、商業施設やアミューズメント施設があった場合でも、年月の経過とともに施設が閉鎖されたり取り壊されたりと変化します。

購入時には魅力たっぷりだった周辺環境が、年月とともに変化した場合、マンションの需要も変化します

マンションの売却価格は売却時の周辺環境によって変動するため、買ったときより高くマンションを売ることが難しいです。

反対に、再開発により大型商業施設や観光スポットがマンション周辺の建設された場合は、買ったときより高く売れる可能性があります。

④不動産価格は景気の影響を受けやすいため

買ったときより高く売れるマンションが少ない理由は、不動産価格が景気の影響を受けやすいからです。

不動産は高額な買い物となるため、経済力に余裕がない限り手を出せません。そのため、不動産は好景気のときにはよく売れ、不景気になるほど取引件数が減少する傾向にあります。

現在の日本は、30年間給与水準が変化していないにもかかわらず、物価高騰によってデフレが続いている不景気です。

マンションは地域の景気によって価格が変動するため、不景気が続く限り買ったときより高くマンションを売ることは難しいでしょう。

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買ったときより高く売れるマンションの特徴

買ったときより高く売れるマンションは少なくても、できる限り売却時に高値でマンションを売りたいものです。

マンションを売却目的で購入したい方は、買ったときより高く売れるマンションの特徴を把握しておきましょう。

買ったときより高く売れるマンションの特徴は、次の通りです。

買ったときより高く売れるマンションの特徴

  • ①築年数が5年以上10年未満
  • ②立地条件が良い
  • ③角部屋
  • ④高層階の部屋
  • ⑤周辺に競合マンションが少ない
  • ⑥独自のセールスポイントがある
  • ⑦新築・中古マンションの価格差が小さいエリアの物件

それぞれの特徴を把握して、物件探しの参考にしてください。

①築年数が5年以上10年未満

買ったときより高く売れるマンションの特徴は、築年数が5年以上10年未満の物件です。

先ほども紹介した「REINS」の2022年度の中古マンション平均成約価格によると、築10年以内の物件は売却価格が新築時より下がりにくい傾向があります。

築年数 平均成約価格
築0〜5年 6,638万円
築6〜10年 6,193万円
築11〜15年 5,543万円
築16〜20年 5,250万円
築21〜25年 4,290万円
築26〜30年 2,832万円
築31年〜 2,193万円
引用元|築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)

さらに不動産は所有期間が5年を区切りに、譲渡した際の税率が変化します。
区分 所得税 住民税
長期譲渡所得 15% 5%
短期譲渡所得 30% 9%
参照元|国税庁「土地や建物の譲渡所得に対する税金」

所有期間5年未満で売却した場合は「短期譲渡所得」となり、5年を超えて売却した場合は「長期譲渡所得」です。

つまり築5〜10年の期間にマンションを売却した方が、売却価格が下がりにくく税率も低い状態で取引ができます

手元に多くの資産を残すために、買ったときより高くマンションを売りたい場合は、築5〜10年の物件がおすすめです。

②立地条件が良い

買ったときより高く売れるマンションの特徴は、立地条件が良いことです。

立地条件が良いマンションは需要が高く、資産価値が下がりにくい特徴があります。

立地条件の良いマンションは、次のようなエリアにある物件です。

立地条件が良いエリアの特徴

  • 地域の発展が見込める
  • 交通利便性が高い
  • 生活環境が良い

それぞれの特徴を把握して、マンションを購入するエリアを検討しましょう。

地域の発展が見込める

地域の発展が見込めるエリアは、不動産需要が高いです。

田舎や郊外のエリアより、都市部や主要都市へアクセスしやすいエリアは人気があります。

人口増加や再開発により、地域の発展が見込めるエリアのマンションは、今後も不動産需要が高まる可能性があります。

交通利便性が高い

立地条件が良いエリアの特徴は、交通利便性が高いことです。

交通の利便性とは、都市部やビジネス街へのアクセスのしやすさや最寄り駅までの距離、最寄り路線の数・種類が挙げられます。

交通の利便性が高いエリアに住むと、通学や通勤・休日のお出かけがしやすく快適な生活ができます。

マンションから最寄り駅までの距離が近い物件は、生活に便利で人気が高いです。

生活環境が良い

立地条件が良いエリアの特徴は、生活環境が良いことです。

生活環境とは、スーパーやコンビニ・薬局などの買い物施設の充実度や教育機関や医療機関など生活に必要な施設の充実度を指します。

他にも地域の治安や騒音・悪臭トラブルの有無など、生活する上で環境の良いエリアほど不動産需要が高いです。

③角部屋

買ったときより高く売れるマンションの特徴は、角部屋の物件です。

角部屋は、窓が多く採光を取り入れやすいメリットがあります。他にも隣接する部屋が少ないため、騒音トラブルに巻き込まれるリスクを軽減できます。

同じマンションでも角部屋は、中部屋より10〜20%ほど高値で取引される傾向があり、買ったときより高く売れる可能性が高いです。

④高層階の部屋

買ったときより高く売れるマンションの特徴は、高層階の部屋です。

高層階の部屋は、採光を取り入れやすく眺めが良い特徴があります。さらに路上の喧騒から離れられるため、騒音トラブルも少なく最上階であれば上階からの足音や騒音に悩む心配もありません。

同じマンションの同じ間取りでも、階数が1階上がるだけで0.5〜2.5%程度価格が変動する傾向があり、高層階の部屋は高値で売りやすいです。

⑤周辺に競合マンションが少ない

周辺に競合マンションが少ない場合は、買ったときより高く売れる可能性があります。

周辺に競合となる物件が多い場合は、周囲の売却相場と価格をあわせる必要があるため、高額売却が難しいです。

しかし周囲にファミリー層向けマンションがないエリアで、ファミリー層向けの物件を売りに出すと、高値でも購入希望者が現れる可能性があります。

同じように周囲に築30年以上の中古マンションしかないエリアで、築5年の綺麗なマンションを売りに出すと、需要が高く高額売却もしやすいです。

⑥独自のセールスポイントがある

買ったときより高く売れるマンションの特徴は、独自のセールスポイントがある物件です。

他の競合マンションにはない魅力があれば、築年数が経過しても資産価値が落ちにくい傾向があります。

高額売却を狙える独自のセールスポイントは、次のような物件です。

独自のセールスポイント例

  • ブランドマンション
  • コンシェルジュが常駐
  • 充実した共有スペース
  • ルーフバルコニー付き

上記はあくまで一例ですが、独自のセールスポイントがある物件は資産価値が落ちにくいです。

ブランドマンション

大手のディベロッパーが建築したブランドマンションは、資産価値が落ちにくいです。

ブランドマンションは、建物自体に知名度や信頼性があり、独自のコンセプトをもとに設計されているためオリジナリティが強いです。

競合マンションにはない魅力がたっぷり詰まっているため、資産価値が落ちにくく独自のセールスポイントとなります。

またメンテナンスも大手ディベロッパーが行うため、築年数が経過しても綺麗で資産価値が落ちにくいです。

コンシェルジュが常駐

独自のセールスポイントとして、コンシェルジュが常駐しているマンションが挙げられます。

マンションコンシェルジュは、共有備品の管理や貸し出しなど管理業務だけでなく、宅配便の受け取りやタクシーの手配・育児サービスなど居住者が快適に暮らせるサービスを多数提供してくれます

コンシェルジュが常駐しているマンションは、生活の利便性が高まるため需要が高く人気です。

充実した共有スペース

独自のセールスポイントとして、充実した共有スペースがある物件が挙げられます。

高級マンションや大規模マンションであれば、共有スペースとして飲食店やラウンジ・プールやスポーツジムなどが完備されています。

充実した共有スペースがあるマンションは、住民の生活を豊かにできるため、資産価値が下がりにくいです。

ルーフバルコニー付き

ルーフバルコニー付きのマンションは、独自のセールスポイントがあり人気です。

ルーフバルコニーは通常のベランダより広く、日光浴や屋外パーティーなど、開放感を味わいながら充実した時間を過ごせます

さまざまな活用方法があるルーフバルコニー付きのマンションは、高値で売却しやすい物件です。

⑦新築・中古マンションの価格差が小さいエリアの物件

新築・中古マンションの価格差が小さいエリアの物件は、買ったときより高く売れる可能性があります。

なぜなら、築年数が経過しても価格変動が少ないエリアなので、売却時に高値で売りやすい傾向があるからです。

新築と中古マンションの価格差がほとんどないエリアであれば、買ったときより高くマンションを売ることも可能でしょう。

新築・中古の価格差は、不動産ポータルサイトから確認できるため、希望エリアの物件価格差をチェックしておいてください。

マンションを買ったときより高く売るための注意点

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マンションを買ったときより高く売るため際には、次の注意点を押さえておきましょう。

マンションを買ったときより高く売るための注意点

  • ①3〜6ヶ月程度の余裕のある売却期間を設ける
  • ②マンションが売れやすい「2〜3月」に売却する
  • ③内覧に備えて部屋をきれいにする
  • ④不動産一括査定サービスで相場を把握する

マンションを買ったときより高く売るための注意点を押さえておけば、スムーズに売却活動ができます

それぞれの注意点を確認して、買ったときに高値でマンションを売却しましょう。

①3〜6ヶ月程度の余裕のある売却期間を設ける

マンションを買ったときより高く売るための注意点として、3〜6ヶ月程度の余裕のある売却期間を設けましょう

売却するまでのスケジュールが短い場合は、「すぐに売らなければならない」と焦りが生じてしまい、高額売却が難しいです。

短い売却期間では売却のために値下げをしてしまうので、余裕のある売却期間を設けて高額売却を狙いましょう。

②マンションが売れやすい「2〜3月」に売却する

マンションを買ったときより高く売るための注意点として、売却のタイミングを見極めてください

マンションが売れやすい「2〜3月」に売却すると、高額売却を成功させやすいです。

2〜3月は、4月の新生活に向けて新居を購入する人が増えるため、不動産取引が増加します。

反対に1月や8月は、正月・夏休みによる長期休暇なので不動産取引が減少し、売却が成立しにくいです。

③内覧に備えて部屋をきれいにする

マンションを買ったときより高く売る注意点として、内覧に備えて部屋をきれいにすることが大切です。

内覧時には購入希望者に物件の魅力を伝えて、購買意欲を促進する必要があります。

部屋をきれいにして内覧で物件を魅力的に見せれば、高額で売却することも可能です。

④不動産一括査定サービスで相場を把握する

マンションを買ったときより高く売る注意点として、不動産一括査定サービスで相場を把握しましょう

高額売却を成立させるためには、周囲のマンションの価格相場を適切に把握する必要があります。

不動産一括査定サービスでは、複数の不動産会社に査定を一括で依頼できるため、高値で売れる会社を比較検討して見極められます。

ただし見積金額だけで不動産会社を決めると、後々オプションで追加料金をとられる可能性があるため、口コミや実績をふまえて信頼できる会社を見つけましょう

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買ったときの値段に近づけられそうなマンションを選ぼう

この記事では、買ったときより高く売れるマンションの特徴と売却時の注意点について解説しました。

結論からいうと、買ったときより高く売れるマンションは少ないですが、できるだけ高値で売却できるよう工夫することが大切です。

この記事のまとめ

  • 築25年を超えた中古マンションは価格が下落する
  • 築5〜10年の中古マンションは価格変動が少なく、譲渡する際の税率も低いためお得
  • 競合マンションにはない魅力がある物件は資産価値が下がりにくい
  • 余裕のある売却期間を設けて高額売却を狙うことが大切
  • 不動産一括査定サービスで信頼できる不動産会社を見つけて売却活動を行う

マンションを高値で売却したい方は、この記事で紹介した物件の特徴と売却時の注意点を参考に、物件選びを行ってください。

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